October 14, 2009

書評:日本電産 永守イズムの挑戦

日本電産の永守社長の
経営手法に迫る一冊。

M&Aで著しい成長を遂げつつも
日本電産本社から社長を派遣するわけではなく、
また、M&Aに伴う人員整理を一切行わずに
買収企業の経営を再建していく過程における
自信に充ち満ちた永守社長は実に小気味がよい。
(ただ、こういう自信満々のタイプと「友達」になりたいかというとビミョーだな…)

京都の会社であるからして、
永守社長は京セラの稲森氏を意識しているようであり、
両社にはハードワークさなどの共通項を感じることができるが、
ガキ大将がそのまま大人になったような永守氏よりは、
個人的には稲森氏に品位を感じるな。
(あくまで独断です)

でも、人に元気を与えられる人間であることだけは間違いないと思う。

そういえば、NHKで3月まで放送されていた「経済羅針盤」という番組の
最終回SPにゲストとして出演されていた永守社長は印象的だったなぁ…。
彼がしゃべるのを聞いてると、何でも何とかなるような感じになるんだよな。

ところで、「経済羅針盤」何で終わっちゃったんだろう。
おもしろかったから毎週見てたんだけどなぁ…。


日本電産 永守イズムの挑戦

日経ビジネス人文庫

著者:日本経済新聞社
出版社:日本経済新聞出版社
サイズ:文庫
ページ数:337p
発行年月:2008年04月
ISBN:9784532194451
本体価格 714円 (税込 750 円)

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藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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September 17, 2009

書評:落日燃ゆ

本書は戦前の外交官・政治家であった
広田弘毅を主人公とする伝記小説。

このブログでは何度か
「小説の類はあまり読まない」
などと言ってたクセに、
最近の書評は小説づいているかも…
(実は今読んでいるのも、
以前から読もう読もうと思っていた長編小説である)

主人公の広田弘毅は、
外交官出身で総理大臣まで務めた人物だが、
東京裁判で戦争責任を問われ、
自己弁護をしないまま
文官としてはただ一人死刑判決を受けた人物である。

左遷された際の
「風車、風の吹くまで昼寝かな」の句に象徴されるスタンスや
「自ら計らわぬ」生き方、
つまり、ポストや栄誉を強く求める
野望にあふれた立身出世主義の「対極」にあるような生き方が、
城山三郎の手で鮮やかに描かれている。

自己弁護を一切行わない広田の態度が、
東京裁判の不条理さを際立たせる。

ところで、私が職場で使用しているPCのデスクトップには、
以下の文を大きく表示している。

六 然
 自處超然
 處人藹然
 有事斬然
 無事澄然
 得意澹然
 失意泰然

「六然」と書いて「りくぜん」と読むわけですが、
意味するところは…

自ら処すること超然(ちょうぜん)/自分のことは私利に囚われずに
人に処すること藹然(あいぜん)/人に対しては和やかに
有事斬然(ざんぜん)/コトが起きれば因習などに囚われずに
無事澄然(ちょうぜん)/コトが収まれば澄んだ気持ちで
得意澹然(たんぜん)/得意のときは淡々と
失意泰然(たいぜん)/失意のときはゆったりと

…といった感じ。

で、本書の主人公である広田弘毅は、
まさにこの六然を地でいくような人物だと感じた。


落日燃ゆ

新潮文庫
著者: 城山三郎
出版社: 新潮社
サイズ: 文庫
ページ数: 392p
発行年月: 1986年11月
ISBN:9784101133188
本体価格 552円 (税込 580 円)

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藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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September 11, 2009

書評:ジャック・ウェルチ わが経営

フォーチュン誌で「20世紀最高の経営者」にも選ばれた
ゼネラル・エレクトリック(GE)の元CEO ジャック・ウェルチの自伝。

M&Aを推し進める一方で、
事業の売却を進めたため、
「建物を壊さずに人間のみを殺す中性子爆弾」になぞらえて
「ニュートロンジャック」との異名をとることになる筆者の経営が、
臨場感満載で描かれている。

私自身はジャック・ウェルチのようなタイプの人間では決してないし、
ジャック・ウェルチを目指そうとは全く思わないのだが、
まぁ、それでも読む価値はあったと思うな…。


ジャック・ウェルチわが経営(上)

日経ビジネス人文庫
著者: ジャック・ウェルチ /ジョン・A.バーン
出版社: 日本経済新聞出版社
サイズ: 文庫
ページ数: 386p
発行年月: 2005年05月
ISBN:9784532192877
本体価格 762円 (税込 800 円)

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ジャック・ウェルチわが経営(下)

日経ビジネス人文庫
著者: ジャック・ウェルチ /ジョン・A.バーン
出版社: 日本経済新聞出版社
サイズ: 文庫
ページ数: 426p
発行年月: 2005年05月
ISBN:9784532192884
本体価格 762円 (税込 800 円)

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藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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September 05, 2009

書評:沈まぬ太陽

普段、小説の類はほとんど読まないが、
「官僚たちの夏」を再読したときの書評を書いたときに
Yossyさんからのコメントで
再読してよかったものとしてこの本を挙げてもらったので読んでみた。

で、とっても面白かったので取り上げる。


私、飛行機を利用する際は、
日本航空(JAL)を利用しており、
ANAは余程のことがないと利用しない。

それは、別にANAが嫌いなわけではなく、
JALがコンサドーレ札幌のユニフォームスポンサーだから…
という極めて単純な理由による。
(現に昔はANAにもフツーに乗っていた)

数年前、JALに小さな事故が続き、
「あんた、またJALで行くの?」
と家内から批判的に見られたときも
「墜ちたら保険も下りる。住宅ローンもチャラになる(笑)」と
(少しグラついたが)乗り続けた。

そんな私も、この小説を読むと、
「おいおい、オレが乗り続けてたのは、こんな航空会社か…」
と、乗り続けることを躊躇させられる。

日本航空をモデルにした国民航空は、
それほどまでに非道い描かれ方をしている。

いや、ホント非道いのよ。

ただ、モデル小説といえども小説だから、
事実ではない部分や
それなりに脚色されている部分もあるんだろうけど、
善人は徹底的に善人に、
悪人は徹底的に悪人にと、
両極端に描かれているところがリアリティに欠けるのよ。

それが逆に少し救われる気にさせないでもないか…(^_^;

なお、ネットで「沈まぬ太陽」で検索すると、
この小説に対する批判などもいろいろヒットする。
主人公のモデルに対する人格攻撃的な醜いものも散見されるが、
読後に併せて読むと、より興味深いものになるかと思う。

5冊、二千ページ以上に及ぶ大部だが、
「あっという間」とは言わないまでも、
次々と読んでいける。

で、読んで、ANA派になっていくヒトも多いんだろうなぁ…。
私も、JALがコンサのユニフォームスポンサーでなくなったときは、
ANAに乗り換えるね、間違いなく。


沈まぬ太陽(1(アフリカ篇・上))

新潮文庫
著者: 山崎豊子
出版社: 新潮社
サイズ: 文庫
ページ数: 409p
発行年月: 2001年12月
ISBN:9784101104263
本体価格 590円 (税込 620 円)

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沈まぬ太陽(2(アフリカ篇・下))

新潮文庫
著者: 山崎豊子
出版社: 新潮社
サイズ: 文庫
ページ数: 483p
発行年月: 2001年12月
ISBN:9784101104270
本体価格 667円 (税込 700 円)

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沈まぬ太陽(3(御巣鷹山篇))

新潮文庫
著者: 山崎豊子
出版社: 新潮社
サイズ: 文庫
ページ数: 510p
発行年月: 2002年01月
ISBN:9784101104287
本体価格 667円 (税込 700 円)

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沈まぬ太陽(4(会長室篇・上))

新潮文庫
著者: 山崎豊子
出版社: 新潮社
サイズ: 文庫
ページ数: 510p
発行年月: 2002年01月
ISBN:9784101104294
本体価格 667円 (税込 700 円)

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沈まぬ太陽(5(会長室篇・下))

新潮文庫
著者: 山崎豊子
出版社: 新潮社
サイズ: 文庫
ページ数: 421p
発行年月: 2001年12月
ISBN:9784101104300
本体価格 590円 (税込 620 円)

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藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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July 28, 2009

書評:ビジネスマンの父より息子への30通の手紙

先日、このブログを読みに来ていただいている数少ない読者のお一人から、
「もっと書評を書いてほしいのよね」とのリクエストがあったからといって
ホイホイと駄文を書いたら尊敬する御仁からもコメントをいただいたので
いい気になってまた書いてみる(笑)

今回は、十年以上前から気になっていたのに、
ずーっと読んでいなかったのを、
何かのきっかけで購入し、
先日一気に読んでしまった本を取り上げる。

企業経営者である父から
父と同じ道を歩もうとする息子への
手紙の数々で成り立っているというユニークな構成。

手紙は、息子が学生時代から始まり
ビジネスに世界に身を投じ、
後継者として後を託すまでの(おそらく)数十年の間に書かれたものである。

訳者(官僚たちの夏の著者でもある城山三郎)による前書きに
幼いころ父を亡くした訳者の知人が
電車の中で本書(の原書)を読み
涙が出て困ったというエピソードが出てくるが、
いずれの手紙からも、父親の深い愛情が感じられる。

ちなみに藤左衛門の父は、
片田舎で事業主をしており、
経営者といえば経営者であった。

もしかしたら父は、長男であるワタシに
明確に「継いでくれ」とは一言も言わなかったが、
自分が創業した事業を継がせたいと
思っていたのかもしれない。

で、もしかしたら、この本の父親のように、
経営者としての心構えやお小言などを
この本のように後継者に伝えたかったのかもしれない。

しかしワタシは、父とは別の道を歩むこととし、
私の弟も父の跡を継ぐことはなかったため、
父はこのような手紙を書くこともなく
数年前に一代限りで事業を廃業した。

この本の父親のように、
後継者に何かを伝えるという
喜び(でもありしんどさもあるのだろうが)を、
父も味わいたかったのかなぁ…

…などと思ったりしたりして。

でも、オレが継いでたら、
間違いなく倒産させてたな。
面汚しになってただろうから、
継がなかったのが正解だとは思ってはいるけど…(苦笑)


ビジネスマンの父より息子への30通の手紙

新潮文庫
著者:G.キングズリ・ウォード /城山三郎
出版社:新潮社
サイズ:文庫
ページ数:292p
発行年月:1994年04月
ISBN:9784102428016
本体価格 552円 (税込 580 円)

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July 25, 2009

書評:官僚たちの夏

先日、このブログを読みに来ていただいている数少ない読者のお一人から、
「もっと書評を書いてほしいのよね」とのリクエストがあった。

最近もいろいろと本は読んではいるのだが、
「これ!」というものも少なく。
あまり書評を書いてこなかった。
(先月書評を書いた「日本人の知らない日本語」は最近には珍しいヒット)

でも、読む本を選ぶ参考にしたいから
今一歩な本も含めていろんな書評を書いてほしい。
書評は短くてもいいから、と…。

というワケで今年2本目の書評…

□□

この本は、20年ほど前に読んだことがあるのだが、
今回ドラマ化されたのを見たところ、
記憶に残る本の内容と比較し
ちょっと違和感を感じるところがあったので、
この機に再度読んでみた。

ちなみに、ドラマを第3話まで見た時点での違和感というのは、
1.第1話の国民車構想って小説に出てきたっけ?
2.第2話のテレビ業界への参入制限って小説に出てきたっけ?
3.第3話の日米繊維摩擦って小説に出てきたっけ?
4.堺雅人が演じる庭野貴久って小説では堺雅人っぽい設定だっけ?
…といったところ。

で、読んでみる。

ドラマを見たので、本を読んでいるときに、
登場人物としてドラマのキャストの顔が浮かぶ…
…と言いたいところだが、
実はそうでもない。

…というか、ちょっと複雑な状況になっている…。

風越が登場すると、佐藤浩市の顔は浮かばない。
モデルとなった佐橋滋の顔が浮かぶ。

鮎川については、本には風貌の記載があまりないので、
ドラマで鮎川役の高橋克実の顔が浮かぶ。

問題は庭野。
ドラマでは堺雅人が演じているが、
違和感を感じていたように、
小説の設定とは大幅に異なっていた。
小説では、庭野を次のように描写している。
まだ三十七歳というのに、頭がはげ上がっている。まるみを帯びた大きな顔、子供っぽい目もと。やさしい海坊主といった風貌である。
こう書かれると、頭に浮かぶのは、
堺雅人ではあり得ない。
むしろ高橋克実である。

つまり、小説を読んでいて
鮎川が登場しても高橋克実が頭に浮かび、
庭野が登場しても高橋克実が頭に浮かぶという、
何ともややこやしいことこの上ない。

さて、先ほど書いた「違和感」のうち最初の3つは、
やはり小説に登場するものではなく、
ドラマ化に際して作られたネタであった。

これらの新ネタがなければ
連続ドラマにはなりにくいんだろうが、
小説の方がおもしろかったとだけ言っておこう。
(とか言いながら、残りの7回も見るんだろうけど…)

ストーリーにはふれないが、
良くも悪くも昔の話ですな。

2回目でも面白く読めた。
(まぁ、2度目といっても20年ぶりですけどねw)


官僚たちの夏

新潮文庫
著者: 城山三郎
出版社: 新潮社
サイズ: 文庫
ページ数: 352p
発行年月: 2002年03月
ISBN:9784101133119
本体価格 552円 (税込 580 円)

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June 28, 2009

書評:日本人の知らない日本語

書籍を購入してその日のウチに
読み終わってしまうことってありますよね。

そんなとき、ウチの家内は
こんなことを言う。

「もう読み終わったの?
なんでゆっくり読まないの?
もったいないじゃない!」

買ってからあっという間に読んでしまうのは
もったいないということらしい…(笑)

そんな価値観からいうと、
この本はチョーもったいない。

話題になっていると耳にしたので
本屋で手に取ってみたが、
すぐに購入決定。

レジで支払いを済ませて
その足で最寄りの喫茶店にピットイン。

もちろん続きを読むためである。

で、数十分で読み終わった。

実におもしろく(興味深い)、そしておもしろい(笑える)。

外国人を対象とした日本語学校の教師が、
生徒との質疑を通して展開されるコミックだが、
外国人だけあって「そこか!」というところを突っ込んでくるのだが、
それがホントにおもしろい。

そして最後の数ページでは、
(日本語には関係ないが)日本はホントにいい国だな…
と思わせてくれる。

みんなこの国にいろんな不満を持ってると思うし、
それを否定する気はないけど、
やっぱりオレらってすごく幸せなところで暮らしてるなぁと思った。

あっという間に読み終わるので、
立ち読みで済ませてもいいのかもしれないが、
実におもしろいので、是非手に取ってみることをおすすめします。

この本は絶対第2弾が出るな…。


日本人の知らない日本語
なるほど~×爆笑!の日本語“再発見”コミックエッセイ

著者: 蛇蔵 /海野凪子
出版社: メディアファクトリ-
サイズ: 単行本
ページ数: 141p
発行年月: 2009年02月
ISBN:9784840126731
本体価格 880円 (税込 924 円)

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December 06, 2008

書評:男の掃除

ナンでこの本を知ったのか、
定かではないのだが、
ナンかの書評かナンかで見たんでしょうな。

でなければ、買うハズのないジャンルの本である。

書評かナニかにおけるナニかが
ワタシの心の琴線に触れ
注文ボタンをボチッと押させてしまったんでしょうな…。

このジャンルの本を買うのも珍しいが、
買ったきっかけがココまで思い出せない本も珍しい(笑)

読んでみたところ、
正直、おもしろい。

汚れには主に
「酸性の汚れ」と
「アルカリ性の汚れ」
(とその他の汚れ)に大別され、
それぞれの対処法は化学の世界である
…というのが主な内容。
(と言ってしまったら身も蓋もないか…。
もちろんそれ以外の内容もあります)

汚れを落とす主な原則がわかるだけで
掃除がおもしろそうに感じる。

事実、読んだ後は俄然掃除がしたくなり、
まずは風呂場に乗り込んだ(笑)

バスタブはもちろんのこと、
小物類もガシガシ洗ってみる。

やってること自体は、
以前イヤイヤやってたことと同じなのに、
化学的に汚れが落ちる理屈を聞いただけなのに、
俄然おもしろく感じるワタシは単純です(笑)

書籍としては「つくりが雑やなぁ」と思うところもある。
本ができあがった際には数字が入るハズの
「P○○で書いたように」の○○がそのままなところがあったり…

でもまぁ、全体としてはおもしろかったかな。

ただ、これ以降の我が家の掃除を
ワタシが担うことを期待されてもナンなので
この本を買ったことは
家内には内緒である(笑)

男の掃除

著者: 佐光紀子
出版社: 日経BP社 /日経BP出版センター
サイズ: 単行本
ページ数: 141p
発行年月: 2008年11月
ISBN:9784822247126
本体価格 1,400円 (税込 1,470 円)

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October 13, 2008

書評:戦国合戦「敗者」たちの言い分

ワタシ、子供のサッカーの試合を見に行くことが多い。

少年団の親のみんなが見に行くわけではないのだが、
家内も見に行きたがるのでワタシが運転手になる。
(家内は長距離の運転はしない)
よって、自動的にワタシも試合を見に行くことになる。

で、サッカーの試合に行くと、
子供のチームが出ない時間帯がある。

そんな時間帯、
奥様方は会話に花を咲かせているが、
ワタシは結構退屈。

で、本を持っていくことが多い。

しかし、先日の大会では、
本を持参しないで会場に入ってしまった。

しかも、よりにもよって、
空き時間が異様に長いタイムスケジュール…。

…というワケで、
近くのコンビニで、
テキトーに本を選んで買ってみる。

それがこの1冊。

ま、期待しないでテキトーに選んだんですが、
意外と面白かったですワ。
だから書評を書いてるわけですが…

歴史はとかく勝者の側から語られるもの。
「勝てば官軍」ですから…。

しかし、そんな「通説」とは違う
「敗者」の側から見てみたらどうなん?
…という本。

面白い試みでしたな。

掲げられた合戦は18。

特にこの本の冒頭の
桶狭間における今川義元の記述が
面白かった。

現在「通説」として語られてる今川義元は
後世になってから面白おかしく創作されたものが少なからずあって、
実際の今川義元は違うのだと述べている。

「一方聞いて沙汰するな」
とはよく言ったモノで、
一方の視点からだけでは、
真実は見えてこないということか。

戦国合戦「敗者」たちの言い分
何が明暗を分けたのか?

PHP文庫
著者: 岳真也
出版社: PHP研究所
サイズ: 文庫
ページ数: 364p
発行年月: 2008年09月
ISBN:9784569670584
本体価格 705円 (税込 740 円)

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書評:仕事の報酬とは何か

ワタシ、向上心自体を否定するワケでは全くないが、
妙にギラギラした向上心(≒実力以上の野望)は苦手。

「実力以上の野望は、
周りを不幸にしていくだけだ」
「野望を抱いてんだったら
政治力ぢゃなく、実力を養えよぉ」
と思っているので、
実力を養う以上に
野望を惹起するような
脂ギッシュ満載の自己啓発本には
正直うんざりするのだが、
田坂さんの文章は、
この手の本にありがちな脂ぎったところがなく、
でもしっかりと熱く語ってくれるところがワタシ的に大好き。

内容的には、最後まで読んでも、
「今までの本に書かれてなかったことってあったっけ?」
って思うくらいに、
ほかの本に書かれているメッセージと異なっているところは、
ほとんどないようなほどに思うのだが、
それでも「読んで損した」とは思わない。

仕事の報酬とは何か
人間成長をめざして

PHP文庫
著者: 田坂広志
出版社: PHP研究所
サイズ: 文庫
ページ数: 179p
発行年月: 2008年07月
ISBN:9784569670669
本体価格 476円 (税込 499 円)

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September 15, 2008

書評:入門!論理学

説明し始めると
とかく「微分積分いい気分」チックになる論理学ですが、
本書は極めて軽妙な語り口で
論理学の世界へと分かりやすく誘ってくれる。

どれくらい軽妙かというと…
(矛盾律…「(Aかつ(Aではない))ということはない」の説明の一節)

矛盾律は、排中律を認めないひとでも、だいじょうぶ、認めます。たとえば、あいまいさのことを考えてみましょう。ある場所は富士山だとも富士山じゃないとも言い切れないあいまいな地点だとします。だけど、それは「富士山であり、かつ、富士山ではない」というのとは違います。あいまいな場所というのは、どちらとも言えない場所であって、きっぱり両方言い切れるというのとはぜんぜん違う。なんていうのかな、たとえばここに煮え切らない男と妙にきっぱりした男がいて、煮え切らない男は「いや、だから結婚すると言ったおぼえもないけど、結婚しないと言ったこともないわけで」とかぐずぐず言っている。他方、妙にきっぱりした男は「結婚しよう」ときっぱり言い、同時に、同じ女性に、「でも結婚しないさ」ときっぱり言うわけです。ぜんぜん違うわけです。我ながらひどい説明だと思いますが、許してください。

…ってな感じ。
ワタシ的にはグッとくる文章なもんですから、
この本で論理学など分からなくとも
この軽妙な文章に触れるだけでも
この書に出会った意味があるのではないか…
くらいに思ったりして…。
筆者としては不本意かもしれませんが…(笑)


入門!論理学

中公新書

著者:野矢茂樹
出版社:中央公論新社
サイズ:新書
ページ数:250p
発行年月: 2006年09月
ISBN:9784121018625
本体価格 740円 (税込 777 円)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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書評:ヤバい経済学

経済学の領域?ってなネタを経済学チックに扱っていく。

面白い。

相撲の八百長を扱うところは特に面白い。

でもなぁ、ワタシ的には、
「経済学で現代社会を読む」の方が面白かったかなぁ…。


ヤバい経済学
悪ガキ教授が世の裏側を探検する

著者:スティーブン・D.レヴィット /スティーヴン・J.ダブナー
出版社:東洋経済新報社
サイズ:単行本
ページ数:296
発行年月:2006年05月
ISBN:9784492313657
本体価格 1,800円 (税込 1,890 円)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆


私が読んだのはこの(↑)版だが、
現在では増補改訂版が出てるらしい。

ヤバい経済学増補改訂版
悪ガキ教授が世の裏側を探検する

著者:スティーブン・D.レヴィット /スティーヴン・J.ダブナー
出版社:東洋経済新報社
サイズ:単行本
ページ数:407
発行年月: 2007年05月
ISBN:9784492313787
本体価格 2,000円 (税込 2,100 円)


さらに、本文で触れた書籍のデータもおまけ。

経済学で現代社会を読む

著者:ロジャー・レロイ・ミラー /赤羽隆夫
出版社:日本経済新聞出版社
サイズ:単行本
ページ数:430p
発行年月:1995年02月
ISBN:9784532143497
本体価格 2,233円 (税込 2,344 円)

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August 24, 2008

書評:人事の日本史

「抜擢」やら「左遷」やら「人事考課への不満」やら
日本史に見る人事に関するエトセトラ。

現代の組織にも通じる話がほとんどで、
「歴史」というものが単なる「過去」として
片づけられる対象では決してないと改めて思わせる。

…と整理することもできますが、
単純におもしろく読めたな。

私が単に歴史好きだからということもあるけど…。


人事の日本史

新潮文庫
著者: 遠山美都男 /関幸彦
出版社: 新潮社
サイズ: 文庫
ページ数: 390p
発行年月: 2008年04月
ISBN:9784101164434
本体価格 552円 (税込 579 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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July 31, 2008

書評:日本でいちばん大切にしたい会社

以前、著者の坂本先生のお話をじかに聞く機会があったこともあり、
本書の広告を見たときに「読まなきゃ」と思い購入。

涙が出そうになるビジネス書ってのも珍しいが、本書はそういう一冊。

会社というのは利益を出すことで存在し続けられる存在だが、
それ自体が目的になっている場合も珍しくない。

本書に登場する企業は、
そういう会社とは一線を画する。

「立派な人間」というヒトは存在するが、
「立派な企業」というのも存在するんだなぁ…と実感。

日本でいちばん大切にしたい会社

著者: 坂本光司
出版社: あさ出版
サイズ: 単行本
ページ数: 207p
発行年月: 2008年04月
ISBN:9784860632489
本体価格 1,400円 (税込 1,470 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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May 29, 2008

書評:4ー2ー3ー1

サッカーが好きなヒト。

とりわけ、見るのが好きなヒト。

とりわけ、理屈っぽく見るヒト。

とりわけ、布陣談義が好きなヒト。

っつーか、オレに監督やらしてくれぃ、くらいの勢いのヒト…

……

……

…にはたまらない一冊。

1回読んで、もう1回読んじゃった。


4ー2ー3ー1
サッカーを戦術から理解する

光文社新書

著者: 杉山茂樹
出版社: 光文社
サイズ: 新書
ページ数: 304p
発行年月: 2008年03月
ISBN:9784334034467
本体価格 860円 (税込 903 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★★

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April 24, 2008

書評:ウケる技術

本屋でナニげに手にとって立ち読みしてみると、
あまりにおもしろく、ニヤけてしまいそうだったので、
立ち読みを断念した逸品。

ウケる技術を身につけたくて購入したのではなく、
自分が笑うためだけに購入したのだが、
それだけでも値がある。

40もある「ウケる技術」の一つ一つに添えられた
吹き出し付きの写真が特に秀逸。

購入したのは文庫だが、
立ち読みしたのはオリジナル。

さすがに吹き出し付きの写真の迫力は
オリジナルの方が上。

ウケる技術

新潮文庫
著者: 小林昌平 /山本周嗣
出版社: 新潮社
サイズ: 文庫
ページ数: 310p
発行年月: 2007年04月
ISBN:9784101313719
本体価格 514円 (税込 539 円)

ウケる技術

著者: 小林昌平/山本周嗣 /水野敬也
出版社: インデックス・コミュニケーションズ
サイズ: 単行本
ページ数: 215p
発行年月: 2003年07月
ISBN:9784757301788
本体価格 1,500円 (税込 1,575 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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February 15, 2008

書評:シュガー社員が会社を溶かす

好きな芸人の一つに
ラバーガールがいる。

彼らの持ちネタでおもしろいのは、
ボケの大水君がとんでもなく失礼な店員だったりするヤツ。

大水君が、信じられない失礼な対応をするのが
たまらなくおもしろい。

ただ、これはお笑いとして見ているからおもしろいのであって、
実際に客としてこんな店員に遭遇したり、
部下にこんな人間がいたら、とてもぢゃないけどシャレにならない。

本書で<シュガー社員>として描かれているトンデモ社員も、
本で読んで「信ぢらんね~ぇ」と笑っている分にはおもしろいかもしれないが、
実際にこんな連中が身近にいたり、
こんな連中だらけの会社の人事担当なんかになったら、
正直、やってられねーだろーなー、と背筋が寒くなる。

国が労働者保護の法律を強化すればするほど、
正社員雇用のリスク回避のため、
非正規雇用が増えるという皮肉が本書で指摘されているが、
<シュガー社員>が増加すれば
正社員なんか怖くて雇えないとマヂで思ってしまう。

<シュガー社員>を生み出さないためには、
やはり家庭でのしつけ・教育が重要なのであろうが、
自分の子供をこんな連中にしないように育てられるかと問われると、
自信を持って「はい」とは答える自信がないなぁ…(苦笑)。
でも、学校教育が頑張れば何とかなる領域でもなさそうだし…。

本書のタイトルは、
「シュガー社員が会社を溶かす」だが、
このまま<シュガー社員>が増殖し続けると、
「シュガー社員が日本を溶かす」
という事態にもなりかねないのではないだろうか。

ニッポン、マジで大丈夫か?

とりあえず、<中年シュガー社員>などと呼ばれないようにしなければ…。

シュガー社員が会社を溶かす

著者: 田北百樹子
出版社: ブックマン社
サイズ: 単行本
ページ数: 238p
発行年月: 2007年11月
ISBN:9784893086716
本体価格 1,333円 (税込 1,399 円)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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February 11, 2008

書評:小説上杉鷹山

私が本を読む場合、
目次を見たあとにページをパラパラとめくるだけめくって、
目についたところだけを拾い読みして、
徐々にその本の世界に入り込んでいった後に、
最初に立ち戻って読む場合が多い。

パラパラとページをめくるのは
私にとって、その本を読み始める前の
儀式のようなものと考えても良いかもしれない。

しかし、「小説」というジャンルは
そういった読み方を拒絶するジャンルであり、
それ故、小説を買った場合は、
何となく読み出すきっかけがつかめずに、
購入後しばらくは放置されている場合が少なくない。
(まぁ、小説というジャンルの本はメッタに買いもしないんだけど…)

この本もやはりそうで、
とある書籍に参考文献として載っていたので、
インターネットで注文したのだが、
届いてから数ヶ月放置されていた。

しかし、先日、未読の文庫本が乏しくなったため、
意を決して(?)この本を通勤タイムの読書本として
通勤カバンに放り込んだ。

で、読み始めたのだが、
おもしろくておもしろくて、
600ページ余りの本書を
あっという間に読み終えてしまった。

放置されていたあの数ヶ月はナンだったんだ…
ってなくらい、読み始めるとあっという間…。

主人公(上杉鷹山)を中心に
藩庁改革に取り組む奮闘記なのだが、
およそ組織改革をとりまく人間模様は
現代であっても江戸時代であっても
基本的には相違ないものだと思われ、
組織の改革に興味をお持ちの向きには
是非是非ご一読をお薦めする。

上杉鷹山を中心とする改革派の藩主陣営と
長年にわたって藩庁を取り仕切ってきた守旧派の重役陣営との
対立の構図は、極めて分かりやすく、
守旧派は滑稽なほどに頑迷に描かれているが、
まじめな組織人ほど、
頑迷は重役家老のような行動を起こしがちなのではないかと思うし、
現代でもこんな人たちは普通に存在する。

自分の組織の守旧派家老を
頭に思い描きながら読むのもまた一興かも。

ウチの会社にどんな守旧派がいるかな…
と探していたら、自分が守旧派だったことに気付く
…ってなコトもありそうかも(笑)

上杉鷹山は、内村鑑三の「代表的日本人」に、
5人の代表的日本人の一人として取り上げられていたのだが、
内村のこの本を読んだときには、
正直いってあまり上杉鷹山は印象に残っていなかった。

なので、さほど、この小説におもしろさを期待していなかったことも
数ヶ月放置されていたことの一因でもあるのだが、
この小説を読んだあとに改めて
「代表的日本人」の上杉鷹山の項を読み直してみたら、
改めて上杉鷹山のすごさが分かったような気がした。


小説上杉鷹山

集英社文庫

著者: 童門冬二
出版社: 集英社
サイズ: 文庫
ページ数: 684p
発行年月: 1996年12月
ISBN:9784087485462
本体価格 952円 (税込 999 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★★


ついでに「代表的日本人」の書籍データだけ…

代表的日本人

岩波文庫

著者: 内村鑑三 /鈴木範久
出版社: 岩波書店
サイズ: 文庫
ページ数: 208p
発行年月: 1995年07月
ISBN:9784003311936
本体価格 600円 (税込 630 円)

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January 27, 2008

書評:あとからくる君たちへ伝えたいこと

イエローハットの鍵山秀三郎氏が
中学校で行った公演2本をおこしたもの。

中学生相手ですから
分かりやすいな内容ですが
40歳の私にも大きな感銘を与えます。

あっという間に読み終え、
そのまま娘(中2)にあげた。

ちゃんと読んでくれるだろうか…。

同じ著者による
頭のそうじ心のそうじ
掃除道
もワタシ的には良かった。

あとからくる君たちへ伝えたいこと

著者: 鍵山秀三郎
出版社: 致知出版社
サイズ: 単行本
ページ数: 122p
発行年月: 2005年10月
ISBN:9784884747312
本体価格 1,000円 (税込 1,050 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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書評:人生の王道

稲盛和夫氏の『生き方』は、
私に大きな影響を与えた本だが、
この本も負けず劣らずワタシ的にグレイト。

西郷南洲(隆盛)が残した言葉をまとめた
『南洲翁遺訓』の文章を散りばめながら語られる内容は、
私に「かくありたい」と強く思わせるものを秘めている。

『生き方』は、仏教的な要素がかなりあったが、
本書には宗教的な要素はそうないのも
一般的に受け入れやすいだろうと思うが、
それでもこういうすばらしい本を「ふん」と
鼻で笑うような人も多いだろうな。
きっと、そういうヒトとは残念ながら同じ価値観を共有できないだろうなぁ…と。

人生の王道
西郷南洲の教えに学ぶ

著者: 稲盛和夫
出版社: 日経BP社 /日経BP出版センター
サイズ: 単行本
ページ数: 263p
発行年月: 2007年09月
ISBN:9784822244996
本体価格 1,700円 (税込 1,785 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★★

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January 22, 2008

書評:組織の盛衰

私、本を読んでいて「!」と思った場合、
そのページの角を折り、
読み終わったあとに、
折られたページに戻ってその部分を読み返し、
その後、本棚に収めることが多い。

この本を読んでいると、
角を折りたくなるページが続出。

読み終わったときには
折られたページだらけで
結局、全ページもう一度読んでみた。
(私がそういう読み方をすることは極めて珍しい)

こんな本があることを、
どうして今まで知らなかったんだろう…
と思いながら興味深くページをめくった。

しかし、その興味深さを表す言葉としては、
「ワクワク」ではなく、
「うーむ。むむむ。」が妥当。

特に第4章の「組織の「死に至る病」」において、
その原因として挙げられる3つについて述べられている部分、
とりわけ「機能体の共同体化」については、
「藤左衛門の属する組織は大丈夫かぁ…?」
と憂慮ながら読んだ。

組織の盛衰
何が企業の命運を決めるのか

PHP文庫

著者: 堺屋太一
出版社: PHP研究所
サイズ: 文庫
ページ数: 326p
発行年月: 1996年01月
ISBN:9784569568515
本体価格 562円 (税込 590 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★★

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January 04, 2008

書評:逆・日本史(全4冊)

私は普段、読みかけの本を
通勤カバンに2~3冊入れ、
自宅の枕元に数冊積んである。

常に3~5冊程度の読みかけを抱えており、
その時その時の気分で
テキトーな1冊を手にして読んでいる。

したがって、
「この1冊読了する間に
他の本をまったく読まなかった」
ということがまずない。

例外は、出張中に購入した本を
その出張中に読了したというケースくらいであろう。

…であるが、
この本を読み始めてみると、
ページをめくるのが楽しく、
ほぼ、ほかの本を手にすることなく、
シリーズ4冊を読んでしまった。

私、大学進学を考えていたとき、
大まじめに「史学科」に行こうと思っていたくらい
歴史が好きであるため
みんながみんな、私と同様に「おもしろい」と感じるとは
あまり思わないわけだが、
ワタシ的にはチョーおもしろかった…ということで。

筆者の日本観には、
諸手をあげて賛成できない部分もあるが、
現在から古代に向かって
歴史をさかのぼりながら書き進められている(倒叙法)という
本書最大の特徴が活かされた本になっているのと、
ちりばめられているエピソ-ドもどれもおもしろいのがグー。

ちなみに、私が筆者を知ったのは小学生の時。
NHKで夕方6時から放送されていた
「600こちら情報部」という番組において
視聴者からハガキで寄せられて質問に答えるコーナーの
回答者の一人が樋口先生であったと記憶している。
(「600こちら情報部」を覚えている人ってあんまりいないだろうなぁ…(笑))


うめぼし博士の逆(さかさ)・日本史(昭和→大正→明治)

ノン・ポシェット

著者: 樋口清之
出版社: 祥伝社
サイズ: 文庫
ページ数: 347p
発行年月: 1994年10月
ISBN:9784396310585
本体価格 590円 (税込 619 円)


うめぼし博士の逆(さかさ)・日本史(江戸→戦国→鎌倉(武士の時代編)

ノン・ポシェット

著者: 樋口清之
出版社: 祥伝社
サイズ: 文庫
ページ数: 355p
発行年月: 1995年01月
ISBN:9784396310592
本体価格 590円 (税込 619 円)


うめぼし博士の逆(さかさ)・日本史(平安→奈良→古代(貴族の時代編)

ノン・ポシェット

著者: 樋口清之
出版社: 祥伝社
サイズ: 文庫
ページ数: 355p
発行年月: 1995年04月
ISBN:9784396310615
本体価格 590円 (税込 619 円)


うめぼし博士の逆(さかさ)・日本史(古墳→弥生→縄文(神話の時代編)

ノン・ポシェット

著者: 樋口清之
出版社: 祥伝社
サイズ: 文庫
ページ数: 396p
発行年月: 1995年07月
ISBN:9784396310639
本体価格 590円 (税込 619 円)


藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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December 10, 2007

書評:鯛という名のマンボウアナゴという名のウミヘビ

食品偽装の数々…。
いやぁ、自給自足したくなった…。


鯛という名のマンボウアナゴという名のウミヘビ
食品偽装の最前線

晋遊舎ブラック新書

著者: 吾妻博勝
出版社: 晋遊舎
サイズ: 新書
ページ数: 239p
発行年月: 2007年10月
ISBN:9784883806911
本体価格 720円 (税込 756 円)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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October 30, 2007

書評:覇者の条件

先日、12年間務めたニューヨーク・ヤンキース監督を退任すると発表された
ジョー・トーリによる著作である。

チームを勝利に導く12のグラウンド・ルール(基本法則)を提示し、
それぞれが章を構成する。

組織を勝利に導く基本原則は、
野球でもビジネスでもそんな変わるモンではないのね。

っつーか、これって、野球をネタにしとるけど、
ほとんどビジネス書やん。

リーダーの在り方について
大きな示唆を与えてくれるし、
ちりばめられた野球の話題は、
私のように野球に疎い人間にも興味深く読める。

ちなみに、日本語版が出たのは2003年で
松井が入団した年ですが、
原書が書かれたのは1999年のことですから、
本文には松井に関する記載はありません。
(伊良部のことはチラリと出てくるけど…)

あとどーでもいいことやけど、
ブックカバーを取ると、
ヤンキースのピンストライプのユニフォームっぽい
デザインになっておりカッコいい。

覇者の条件
組織を成功に導く12のグラウンド・ルール

著者: ジョー・トーリ /ヘンリー・ドレイア
出版社: 実業之日本社
サイズ: 単行本
ページ数: 357p
発行年月: 2003年04月
ISBN:9784408395258
本体価格 1,700円 (税込 1,785 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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October 10, 2007

書評:ダサいオヤジは「暴力的存在」である

あまりに攻撃的なタイトルであるが故に、
書店でその存在を目にしたときには、
恐怖心(?)から手にすることすらできなかった…(笑)

ましてやその本を自らの手でレジまで持参する勇気など、
私などにはあるハズもなかった…。

それほどまでに破壊的なタイトル。
中年男に恐怖心を抱かせるには余りあるほどの破壊的なタイトル。

…ってなワケでネットでコッソリ(?)注文(笑)

「何とかしてほしいオヤジに限って、『男は見た目じゃない』と言い続ける」

うーん、なるほどね。

「カジュアルデーは日曜日のゴルフ場のような格好のサラリーマンを増やし、
クールビズは、逮捕されて、ネクタイを外して連行されるサラリーマンみたいな人を量産してきた」

確かにそうだ…。

ダサいオヤジは「暴力的存在」である

祥伝社新書

著者: 松尾智子
出版社: 祥伝社
サイズ: 新書
ページ数: 205p
発行年月: 2007年08月
ISBN:9784396110789
本体価格 740円 (税込 777 円)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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September 21, 2007

書評:不都合な真実

チョっと遅いけど夏休み中である。

せっかくの夏休みであるからして
いつもとは違うことをしようと思い、
図書館で能のビデオを観てみたり
チャリで大通り近辺まで出かけてみたりする。

読む本も、
読みかけのビジネス書は取りあえず置いておいて、
普段ならあまり読まなさそうな本を読んでみる。

…ということで、
家内が買った「不都合な真実」を
今更ながら読んでみることにする。

我々は地球という星から逃れて
別の場所で住むことは現時点ではできないのであるからして、
そこがオカシくなってしまっては困るのである。

…であるからして、
若い頃にはかなり乱暴な運転をしていた藤左衛門も、
二酸化炭素をなるべく排出しないような運転に心がけるとともに、
使っていない電気はこまめに切るだとか、
エレベータやエスカレータには極力乗らないようにするとか、
それなりに地球温暖化のことを頭の片隅におきながら暮らしている。

ただ、環境関係のオピニオン・リーダーの人たちって、
チョっと私には苦手な人種なような気がしていて、
積極的にこの分野の本を読もうだトカはあまり思わなかったのよね。

だってさぁ、みんながみんなぢゃないけど、
それ系の人たちってヒステリックな感じの人たちとかが多そうだし、
みんながみんなぢゃないけど、
「私達ってこんな良いことをやってるのよ!」ビームみたいのを出しまくってたり、
みんながみんなぢゃないけど、
彼らの考え以外の考えの存在を許さない独善的なオーラを放っていたりと、
正直、近くにいると疲労感を惹起するものを感じていたのよね。
(そういや「ハチドリのひとしずく」とかも苦手やな…)

でも、せっかく夏休みであるからして、
「不都合な真実」なぞ読んでみる。

結論から言うと、読んで良かったですね。

地球上のある地点が
どのように変化しているかを
定点観察的に見せる画像は、
正直ショッキング。

日テレ系の世界一受けたい授業の2007年2月23日放送での
アル・ゴアの講義内容にもショックを受けたが、
この本を読んで「やっぱマジかぁ」という感じを抱いた。
(もちろん、マジでないことを言ってるハズはないんですが…(笑))

この本に書いてあることが100%ホントなのか?
…という感じもないわけではないにせよ、
一読に値する本であると思いましたね。

ちなみに、「不都合な真実(Eco入門編)」というのも
出版されているようですが、
本チャン版(?)も読むとあっという間だと思います。
「電車で読みたい」「2940円より1260円」というヒト以外は、
本チャン版(?)でいいのではないでしょうか?(と私は思う)


不都合な真実
切迫する地球温暖化、そして私たちにできること

著者: アル・ゴア /枝広淳子
出版社: ランダムハウス講談社
サイズ: 単行本
ページ数: 325p
発行年月: 2007年01月
ISBN:9784270001813
本体価格 2,800円 (税込 2,940 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★☆

ついでにEco入門編も紹介…

不都合な真実(Eco入門編)
地球温暖化の危機

著者: アル・ゴア /枝広淳子
出版社: ランダムハウス講談社
サイズ: 単行本
ページ数: 208p
発行年月: 2007年06月
ISBN:9784270002261
本体価格 1,200円 (税込 1,260 円)

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August 21, 2007

書評:食肉の帝王

食肉の帝王
同和と暴力で巨富を掴んだ男

講談社+α文庫

著者: 溝口敦
出版社: 講談社
サイズ: 文庫
ページ数: 338p
発行年月: 2004年11月
『食肉の帝王―巨富をつかんだ男 浅田満』加筆・修正・改題書
ISBN:9784062568906
本体価格 838円 (税込 879 円)


日本政府の統治下にあるはずなのに
そうでない世界というのは
関西方面を中心に(←と思うのは偏見か?)いくつかある気がする。

ヤクザの世界などが代表例かもしれないが、
この本で描かれる浅田満を中心としたハンナングループも
そうした存在の一つであったのだろう。

そうした一般の人間の目に触れることのない世界があぶり出されるのは
ただそれだけで単純に好奇心を満たしてくれるが、
本書はそれにとどまらないジャーナリズムを感じさせる。

それにしてもこの溝口敦ってヒト、すんげぇジャーナリストやな。

藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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July 29, 2007

書評:決断力

将棋は苦手だ。

小学生の頃、立て続けに
将棋を覚えたての2つ下の弟に負け、
かなりの劣等生だったクラスメートに負けて以来、
将棋を指すことを避けている。

小学生の2歳違いと言えば、
大人の2歳違いと違い、
体力も知力もだいぶん違うと思われるが、
それをひっくり返されての敗戦。

ウマがあったので普段から仲良くしており、
人間としては魅力的だが、
学校の成績はかなりふるわなかった友人(今でも親友)に、
知力では絶対に負けないと自惚れていたのだが、
それをひっくり返されての敗戦。

いずれも小学生なりにかなりショックを受け、
「学校の成績がよいのと、本当に頭が働くのは決定的に違う」
「オレは、学校の成績が良くても、頭は良くない」
と、子供ながらに思ったのを覚えている。

以来、将棋もさることながら、
頭を使う対戦型のゲームについて
苦手意識が拭えない。

将棋も五目並べも麻雀もトランプもオセロも、
ゼンゼン勝てる気がしない。

こういう知的ゲームで、
自分の頭で戦略を構築し勝っていける人が
本当に頭のいい人というだろうなぁ…と思うのだが、
正直いって、私はそういう自分で考えられるような頭脳は持ち合わせておらず、
ヒトから定石を教えてもらってそれを実行していくタイプなんだろうと思う。

そんな私が羽生善治の本を読んでみたのは、
コーチャンフォーで何となく手にとってしまったという以上の理由はないが、
読んでみると将棋をしないヒトでもおもしろかった。

「直感の7割は正しい」
「ミスにはおもしろい法則がある」
「キス・アプローチ」(Keep it simple, stupid=もっと簡単にやれ、バカモン)
というビジネスや一般社会においても妥当するような記述も多く、
結構、あっという間に読み終えた。

でも、将棋は苦手だ(笑)

決断力

角川oneテーマ21

著者: 羽生善治
出版社: 角川書店
サイズ: 新書
ページ数: 201p
発行年月: 2005年07月
ISBN:9784047100084
本体価格 686円 (税込 720 円)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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書評:戦略の本質

失敗の本質」がメチャメチャおもしろかったので、
姉妹編である本書も購入してみたが、
「失敗の本質」ほどのおもしろさは感じられなかった。

ただ、戦略が重層的構造を持っていることの重要性を指摘している点と、
最後に提示される
「戦略は○○である」
という10の命題は、
さすがに「なるほど…」と思わせる。

戦略の本質
戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ

著者: 野中郁次郎
出版社: 日本経済新聞出版社
サイズ: 単行本
ページ数: 375p
発行年月: 2005年08月
ISBN:9784532165291
本体価格 2,200円 (税込 2,310 円)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆


【参考】
失敗の本質
日本軍の組織論的研究

中公文庫

著者: 戸部良一
出版社: 中央公論新社
サイズ: 文庫
ページ数: 413p
発行年月: 1991年08月
ISBN:9784122018334
本体価格 762円 (税込 800 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★★

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書評:耳かきがしたい

どんな本なのかはまったく知らないまま、
タイトルだけでネットで注文してしまった本。

内容はどうあれ
「ミミカキスト」としては、
本棚に飾っておきたい一冊(笑)

読んでみたが、
内容は印象に残らない。

でも本棚に飾っておきたい(笑)


耳かきがしたい

著者: 上野玲
出版社: ジャイブ
サイズ: 単行本
ページ数: 123p
発行年月: 2004年08月
ISBN:9784902314717
本体価格 1,200円 (税込 1,260 円)

藤左衛門の独断評価:★★☆☆☆

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May 30, 2007

書評:裁判長!ここは懲役4年でどうすか

著者による裁判傍聴記。

興味本位が前面に出すぎて、
品のない不謹慎さが気になるところはあるが、
裁判所って、究極の人間模様のステージかも…
と思わせる。

定年になったら
裁判所通いで傍聴三昧も悪くないかも…
と一瞬マジで思っちゃったよ(笑)

裁判長!ここは懲役4年でどうすか

文春文庫

著者: 北尾トロ
出版社: 文藝春秋
サイズ: 文庫
ページ数: 333p
発行年月: 2006年07月
ISBN:9784167679965
本体価格 629円 (税込 660 円)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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May 12, 2007

書評:裁判官の爆笑お言葉集

判決というのは
「有罪」「無罪」「懲役○年」という
ある種ディジタルな世界である。

しかし、そこに至るまでの
ディジタル的には割り切れない
裁判官のアナログ的な心の揺れが窺えるという意味で、
大変興味深い。

見開きで読みきりになっているので、
どこから読んでも構わないし、
複数箇所に登場する裁判官の「お言葉」を
拾い読みしてもおもしろい。

ただ、おもしろい本ではあるが、
タイトルにあるような「爆笑」の要素はない。

インパクトを与えるためにそのようなタイトルにしたのだろうが、
法律関係の話題を集めた本なのに、
禁反言の法理の反しているというか…(ちと言葉の使い方が違うか…)

インパクトのあるタイトルの本が売れているからといって、
安易にそればかりを狙うのはどうかと思う。

内容が興味深い分だけ残念だ。

裁判官の爆笑お言葉集

幻冬舎新書

著者: 長嶺超輝
出版社: 幻冬舎
サイズ: 新書
ページ数: 219p
発行年月: 2007年03月
ISBN:9784344980303
本体価格 720円 (税込 756 円)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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May 02, 2007

書評:接待の一流

週末に子どもにつき合って本屋に赴いた際に、
なんとなく目に留まってしまい、
なんとなしに買ってしまって、
その日のうちに数時間で読み切ってしまった本である。

ソムリエ界の第一人者である田崎氏(っつーかオレ、田崎さん以外のソムリエを知らない…)による、
接待の本だが、マナーに関するノウハウ本ではない。

「ノウハウ本」というよりは、
接待に臨んでの「心構え本」と認識した方がよいのだろう。

私自身は
接待をする側にも
接待される側にも
なることはまずないが、
それでも読んで良かったと思う。

「接待に臨んで」というよりは、
「人間関係に臨んで」という視点で読めば、
接待に縁のない人でも
この本から吸収すべきものはあると感じた。

接待をしたりされたりする機会がある方は、
冒頭の『1 「もてなしのトライアングル」を知る』
だけでも立ち読みされることをお薦めします。


接待の一流
おもてなしは技術です

光文社新書

著者: 田崎真也
出版社: 光文社
サイズ: 新書
ページ数: 212p
発行年月: 2007年01月
ISBN:9784334033866
本体価格 700円 (税込 735 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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April 29, 2007

書評:レバレッジ・リーディング

年間400冊以上の本を読むという著者が、
多読を薦め、その方法論を述べる。

「本は最高の投資対象だ」という主張には激しく同意するし、
「本を読む目的を明確化する」
「一冊の内容を俯瞰する」といった方法論にも激しく同意。
また、本の選び方に関する記載も参考になる。


レバレッジ・リーディング
100倍の利益を稼ぎ出すビジネス書「多読」のすすめ

著者: 本田直之
出版社: 東洋経済新報社
サイズ: 単行本
ページ数: 171p
発行年月: 2006年12月
ISBN:9784492042694
本体価格 1,450円 (税込 1,522 円)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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書評:ニッポン、ほんとに格差社会?

ニッポンというこの国に関して、
一般的に「常識」であると思われているお題が30問示され、
それらがホントにそのとおりなのかを検証し、
○△×という形で結論を示している。

「常識」がホントにそのとおりであることがデータで示されたり、
「常識」だと思っていたことが単なるイメージに過ぎなかったりと、
ナカナカ面白いし、筆者が以前出演していた「週刊こどもニュース」バリに分かりやすい。
(語り口は子供向けではないが、中高生にも分かるのではないだろうか)

どちらとも言えない場合には、
往々にして力技で自分の主張サイドの結論に持っていくために事実を歪める
似非ジャーナリズム(←と私は思う)がハバをきかしている中にあって、
「△」という判断を下しているのも良い。

結果が意外だったのは…

「国会議員の数は多すぎる」
「日本人は貯蓄好き」
「日本の生徒の学力は低下している」

…といったところ。(結論はいずれも×)

なお、結論が○のものは、
結論としては「やっぱり…」という感じはするが、
キチンとデータで示されるので
分かりやすく納得できる。
(ただ、世の中には(大新聞も含めて)客観的っぽくデータを見せかけて恣意的は結論を導き出すケースも多く、データ信仰はできないが…)


ニッポン、ほんとに格差社会?
最新データから見えてくる「日本の常識」ウソ、ホント

著者: 池上彰
出版社: 小学館
サイズ: 単行本
ページ数: 207p
発行年月: 2006年11月
ISBN:9784093897051
本体価格 1,400円 (税込 1,470 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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April 01, 2007

書評:成功の9ステップ

ここ数年は、私が読んでいる本のほとんどは、
いわゆるビジネス書と呼ばれるものである。

それらは、職業人として知識やスキルといった
「地力」のようなものを身につけるために読むわけであって、
小手先のようなものを得ようとしているわけではないつもりである。
したがって、「成功!」とかというようなストレートなものをタイトルにしたものは、
まず読まない。(買うのが気恥ずかしいような気もするし…(笑))

そんな私が、ある方から、
いくつかのテレビ番組が録画されているビデオを借りた。

その中の一つの番組に
この本の著者・ジェームス・スキナーが登場しており、
彼のパワー圧倒され、ついこの本を注文してしまった。

読んでみると、
ストレートに「成功!」を志向するノリに、
一部、ついていけないものを感じながらも、
前を向く気力を与えてくれるパワーの存在を感じる。

成功の9ステップ
あなたの夢を現実化させる

著者: ジェームス・スキナー
出版社: 幻冬舎
サイズ: 単行本
ページ数: 480p
発行年月: 2004年02月
ISBN:9784344004788
本体価格 1,900円 (税込 1,995 円)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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March 25, 2007

書評:僕は一生サラリーマンなのだろうか?

最近のマイ・ブームは、
風呂で読書。

この本も風呂で一気に読んだ。
(エラい長風呂だったけど…(笑))

タイトルだけで衝動的に買ってしまったが、
(サラリーマンを辞めようと思ってるわけではありませんが…)
銀座ママ麗子シリーズの著者だったのね。

転職なんかを考えていなくとも、
職業人として生きる意味を考えさせられる本。

ちなみに、この本の腰巻きには
「自分探し小説」と書いてある。

正直言って「自分探し」という言葉は好きではないが、
(探せば別の自分が見つかるんかい?今そこにおる、ありのままが自分なんぢゃねーの?)
「自分探し小説」というのは
「上手いことを言うなぁ」と思うような小説である。

僕は一生サラリーマンなのだろうか?
Nanaブックス

著者: 高橋朗
出版社: ナナコーポレートコミュニケーション
サイズ: 単行本
ページ数: 268p
発行年月: 2005年12月
ISBN:9784901491389
本体価格 1,300円 (税込 1,365 円)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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March 23, 2007

書評:小説スーパーマーケット(上・下)

伊丹十三が監督・脚本を務めた
映画「スーパーの女」の原作本。

主人公が男性だったり、
筋書きがもっと複雑だったりと、
映画とは異なる部分も多々あるが、
スーパーを変革していくという
大きなストーリーは一緒。

昭和56年に刊行されたこの小説、
理屈抜きに面白いのだが、
「スーパーという業態は、昭和56年には、
既に相当程度まで完成されていた業態なんやなぁ…」
という感想も持った。

以前、中小企業診断士の勉強をしていたときに(結局受からないまま長期の中断中…)
スーパーという業態をいろいろと学んでみたが、
学んだことのほとんどが、概念としては
この四半世紀前に書かれた小説に
登場しているのではないかとすら思ったくらいである。

つまり、スーパーという業態は、
アメリカから移入されてから
驚くほど短期間の間に急速に完成形に近づき、
その後四半世紀の間は驚くほど少ししか進化していないのではないか
くらいに思ったのだが、言い過ぎかなぁ…。(ちょっとは言い過ぎかも…(笑))

小説スーパーマーケット(上)

講談社文庫

著者: 安土敏
出版社: 講談社
サイズ: 文庫
ページ数: 314p
発行年月: 1984年02月
ISBN:9784061831834
本体価格 533円 (税込 559 円)

小説スーパーマーケット(下)

講談社文庫

著者: 安土敏
出版社: 講談社
サイズ: 文庫
ページ数: 286p
発行年月: 1984年02月
ISBN:9784061831841
本体価格 514円 (税込 539 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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October 09, 2006

書評:不平等社会日本

社会階層と社会移動全国調査(略称:SSM調査)などを分析し、
知識エリート階層が世代間で相続されていることを指摘する。

しかも、その世代間で受け継がれていく傾向が、
強まっていることが指摘されている。

「努力すればナントカなる」社会から
「努力してもしかたない」社会へと変容していることを示され、
何となくドンヨリとした気分にさせられる。

しかもデータの分析により
説得力ある示され方をするので
余計ドンヨリとした気分にさせられる。

いま流行の言い方をすれば
「下流社会」で生まれ育ってきた藤左衛門としては、
読んで楽しくなる内容ではないが、
この本の内容を知らずにいるのもコワい気がする。

読後感としてはなんとも複雑…。

不平等社会日本
さよなら総中流

中公新書

著者:佐藤俊樹
出版社:中央公論新社
サイズ:新書/208p
発行年月:2000年06月
ISBN:4121015371
本体価格 660円 (税込 693 円)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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書評:今日、ホームレスになった

ホームレス13人が
ホームレスになるまでのプロセスと
ホームレスになってからの生活を紹介している。

多くの人に共通しているのは、
ホームレスになる前は、
自分がホームレスになるなどとは
思いもしていなかったこと。
リストラにあった元エリートビジネスマンもいる。
そして、呆気ないほど簡単に落ちていっているのも共通している。

あっちの世界とこっちの世界は
意外と近いものらしい…。

実は自分からもそう遠くない世界なのかもしれない。

これも時代なのだろうか…。

今日、ホームレスになった
13のサラリーマン転落人生

著者:増田明利
出版社:新風舎
サイズ:単行本/172p
発行年月:2006年07月
ISBN:4289005144
本体価格 1,200円 (税込 1,260 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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August 29, 2006

書評:歴史を学ぶということ

私は、働きながら夜学の法学部を卒業したが、
法学部に入るまで、
「法律を学びたい!」
と思ったことは、実はない。

通える夜学には
法学部と経済学部しかなく、
「経済学なら本でも読んだら理解できるかもしれないけど、
独学で六法全書に立ち向かうのは無理っぽ…」
という勘違いを根拠に法学部を選択したというのが実態。
(「大学で経済なんて勉強しても仕事には役に立たねー」
という先輩の言葉にも影響されたのもこれあり)

実は、高校時代、進学を断念せざるを得なくなるまでは、
史学科に進み、歴史を学ぶことを希望していた。

人類は結局のところ、
歴史に学ばなければ
ナンの進歩も遂げられないのではないか?
科学がどれだけ進歩しても
人類の生業は太古の昔から
基本的にはナンにも変わっていないのではないか?
だからこそ、歴史を学ぶことの意義が
とても大きいのではないか?
…というのが、基本的な認識だった。
(と言えばナンとなくカッコいいが、
単純に歴史が好きだったというのが正直なところかも…)

んなわけで、非常に期待感を持って手にした一冊。

全体としては興味深く読んだが、
第1部の筆者の人生を延々と述べている部分は、
(筆者の狙いも分からないではないが)
ちょっとお腹一杯になるかも…。

ただ、最後の第3部は読み応えがある。
トランスナショナルな視野をもってのアプローチの重要性については
その訴えなど、非常に説得力があると思う。

また、巻末には、「歴史を学ぶための本」として、
たくさんの本が掲げられており、
読んでみたい本がいっぱいあるが、
仕事関係の知識(←現在かなり不足気味)を身につけなければならない今、
そんな余裕を持つのが難しいのが残念。

歴史を学ぶということ

講談社現代新書

著者:入江昭
出版社:講談社
サイズ:新書/221p
発行年月:2005年10月
ISBN:4061498118
本体価格 720円 (税込 756 円)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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July 22, 2006

書評:なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?

なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?
誰も教えてくれなかった!裏会計学

著者:小堺桂悦郎
出版社:フォレスト出版
サイズ:単行本/193p
発行年月:2006年06月
ISBN:4894512262
本体価格 1,400円 (税込 1,470 円)

広告で見たタイトルに惹かれて、
つい楽天ブックスに注文してしまう。

「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」
と同様の購買意思決定過程。

本のタイトルに象徴されるような
トリビア的な知識が得られるというのもないわけではないが、
それ以上に、企業会計というのがナンのために存在するのかを考えさせられる。

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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July 18, 2006

書評:価格競争なきものづくり

価格競争なきものづくり

日経ものづくりの本

著者:多喜義彦
出版社:日経BP社 /日経BP出版センター
サイズ:単行本/252p
発行年月:2006年01月
ISBN:4822218864
本体価格 2,400円 (税込 2,520 円)

先月、本書の著者である多喜義彦氏のお話を伺う機会があった。

ナカナカ面白い講演で、
「業際を超える」ことの意義深さを強調しておられたのが
非常に印象深い。

買い叩かれて買い叩かれて、
ヒーヒー言いながら納品しているものとほとんど同じものを、
業際を超えたところを相手に売り込むと、
その業界での値頃感が
元の業界の値頃感とはまったく異なり、
比較的ノビノビと商売できてる…といったハナシ。

本書は、そんなことを交えながら、
ものづくりの事例を紹介していくという構成。

事例紹介の部分は基本的には
日経ものづくりへの連載に加筆しているのだが、
各事例の後に一言が書き下ろされている。

その中の一つの、
「前例がないという強さ」というところで、
前例について述べられているのが面白い。

前例といわれる方法や手法は、きっと、それ以前の方法や手法が行き詰まったので新しくなったのであって、そういう意味での前例に縛り付けられるのは、それ自身、前例がないのではないでしょうか。

…目から鱗が落ちる思い。

それにしても、
本書の最後に著者の写真が控えめに載っているのだが、
それを見ても解るように、
怪しげなオヂさんチックな風貌である。
(失礼であることは重々承知してるが言わずにいられない(笑))
気になる方は、グーグル辺りでイメージ検索でもしてみるとボロボロ出てくると思う。

藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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July 02, 2006

書評:あなたの起業成功させます

独立したい!社長になりたい!
あなたの起業成功させます

著者:小出宗昭
出版社:サイビズ
サイズ:単行本/221p
発行年月:2006年05月
ISBN:4916089510
本体価格 1,600円 (税込 1,680 円)

著者は、静岡市にある創業支援施設である
「SOHOしずおか」の起業マネージャーであり、
本書ではそこでの奮闘ぶりが描かれている。

実は私、数週間前に著者である小出さんのお話を伺う機会があった。

これまでいろいろな方の講演などを聴いてきたが、
これほど刺激的で魂を揺さぶられる話というのは
初めてだったかもしれない。

話術云々というよりは、
彼のほとばしる情熱が聞き手を刺激するのだろう。
何かをしたくなってくるから不思議である。

おそらく彼に企業や経営の相談をしたヒトは、
彼からの刺激で一歩を踏み出してしまうのではないだろうか、と思う。

書評:巨象も踊るで取り上げた
ルイス・ガースナーのオフィスに掲げられた標語である

世の中には四種類の人がいる。
 動きを起こす人
 動きに巻き込まれた人
 動きを見守る人
 動きが起こったことすら知らない人

のうち、彼は間違いなく最初のそれであろう。

…で、彼の講演を聴いた後に、
ソッコーでこの本を注文して読んでみたが、
彼の講演でのエネルギーがよみがえるような感覚。

モチベーションが下がり加減の時には
また取り出して読んでみよう。

藤左衛門の独断評価:★★★★★

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June 27, 2006

書評:マーケティングカフェ(1,2)

マーケティングカフェ
ビジネスは、こんなふうに始まる。

著者:岸孝博
出版社:PHPエディターズ・グループ /PHP研究所
サイズ:単行本/101p
発行年月:2003年02月
ISBN:4569626203
本体価格 950円 (税込 997 円)

マーケティングカフェ(2)

著者:岸孝博
出版社:PHPエディターズ・グループ /PHP研究所
サイズ:単行本/100p
発行年月:2003年09月
ISBN:456963141X
本体価格 950円 (税込 997 円)

買った本ではなく、借りた本。

上司が半ば無理矢理貸してくれた(苦笑)

正直、この本に書いてあることのほとんどは、
知識としては蓄積されていたが、
「もっと早くに読んでいたら良かったカモ…」
と思うくらい、良くまとまっている。

内容はオーソドックスで、
著者独自のヘンな主張がないと思われ、
そのまま中小企業診断士の1次試験に
この本から出題されても違和感がないと思う。

また、寝っ転がりながらでも読めるような
平易な記述も好感が持てる。
それぞれ2~3時間ほどで読み切れるのではないだろうか。

藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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March 28, 2006

書評:俺が、つくる!

俺が、つくる!
世界一の職人岡野雅行

著者:岡野雅行
出版社:中経出版
サイズ:単行本/222p
発行年月:2003年02月
ISBN:4806117609
本体価格 1,400円 (税込 1,470 円)

屈指の技術力を誇るため、
様々な企業が門をたたくたった6名の町工場。

その「代表社員」による著作。

「刺しても痛くない注射針」など、
「世界中どこいったって、うちしかできない」というモノが
次々に生み出されるスーパー町工場が
大企業と対等に渡り合うというのはいかにも痛快だが、
技術力にものをいわせた謙虚さの欠如が鼻につくとの印象は拭えない。

「大企業と対等」というよりは
大企業を見下して喜んでいるような
子供っぽさと思えなくもない。(斜に構えた見方か?)

立派な職人だということには感服するが、
世界一の技術力を持ちながらも謙虚であることは難しいのだろうか…

こういう痛快さ満載の生き方よりは、
稲盛和夫氏による「生き方」に描かれるような生き方の方が、
私にはしっくりきますなぁ…。

いろいろ参考になりそうな記述も散見されはしますが、
あまり好みの文章ではありませんので、
私の独断評価としては…

藤左衛門の独断評価:★☆☆☆☆

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March 13, 2006

書評:世界の日本人ジョーク集

世界の日本人ジョーク集

中公新書ラクレ
著者:早坂隆
出版社:中央公論新社
サイズ:新書/238p
発行年月:2006年01月
ISBN:4121502027
本体価格 760円 (税込 798 円)

世界のジョークで日本人がどうネタになっているのかを通じて、
日本人がどう捉えられているかがわかる。

我々はともすると失われた10年以降、
自信を喪失し切っているキライがあるが、
まだまだ、ハイテク国家の金持ちだと思われている
…ということが窺われる。

ただ、アメリカ人を描いた以下のジョークは、
将来、日本もこうなってしまう可能性もなくはないと考えさせられる。

●失業中のトムの一日
 アメリカ人のトムは現在、失業中の身である。
 朝七時に時計(日本製)のアラームが鳴る。コーヒーメーカー(台湾製)がゴボゴボいっているあいだに、彼は顔を洗いタオル(中国製)で拭く。電気カミソリ(香港製)できれいに髭も剃る。
 朝食をフライパン(中国製)で作ったあと、電卓(日本製)で今日はいくら使えるかを計算する。
 腕時計(台湾製)をラジオ(韓国製)の時報で合わせ、クルマ(ドイツ製)に乗り込み、仕事を探しにいく。
 しかし、今日もいい仕事は見つからず、失意と共に帰宅する。彼はサンダル(ブラジル製)に履き替え、ワイン(フランス製)をグラスに注ぎ、豆料理(メキシコ製)をつまみながら、テレビ(インドネシア製)をつけて考える。
 「どうしてアメリカにはこうも仕事がないのだろうか…」

話は変わって、十年ほど前、藤左衛門は、
国際会議のお手伝いをしたことがある。

各人は一人ずつ各国代表団に振り分けられ、
次から次へと開催される会議の時刻と場所を確認しながら
議場へと間違いなく案内するというのが役目。

この仕事、どんな国の担当になるかによって
大変さがまったく異なる。

例えば、日本人なんかだと、
べつにそんな事務局の人に頼らなくても、
配付資料だけを頼りに正確な時刻に正確な場所に登場していて
まったく不思議ではない。

…であるからして、
正直、そんな大変な仕事だとはまったく思っていなかったのだが、
私が担当したのはポルトガル。

そのポルトガルだが…

こんな(↓)描かれ方をしている。

●到着時刻
ある時、世界的な音楽コンクールが行われた。
開始一時間前にドイツ人と日本人が到着した。
三〇分前、ユダヤ人が到着した。
一〇分前、イギリス人が到着した。
開始時刻ピッタリにアメリカ人が間に合った。
五分遅刻して、フランス人が到着した。
一五分遅刻して、イタリア人が到着した。
三〇分以上経ってから、スペイン人がようやく現れた。
ポルトガル人がいつ来るのかは、誰も知らない。


…こんな描かれ方をされてるポルトガル人である。
単に時間になったら議場に押し込むだけなのに、
ホント苦労したんだから…(苦笑)

藤左衛門の独断評価:★★☆☆☆

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書評:価格破壊

価格破壊

角川文庫
著者:城山三郎
出版社:角川書店
サイズ:文庫/342p
発行年月:1983年06月
ISBN:4041310067
本体価格 552円 (税込 579 円)

ダイエー創業者である中内功氏をモデルとした主人公が、
当時の流通機構に挑み続ける物語。

単純に面白く読んだが、
どこまでが実話ベースで、
どこからがフィクションなんだろ…。

(タラレバに意味はないと思いつつも)
もし彼があの時代の日本にいなかったら、
今のこの国の流通はどのような様相を呈していたんだろう…。

大店法はあのような運用の経過をたどったのだろうか…。

大店立地法のようなものはやはりできていたんだろうか…。

家電メーカーの系列小売店は元気だったんだろうか…。

彼がいなかったら現在の日本の流通機構は、
まったく違う姿だったかもしれないとも思う一方で、
遅かれ早かれ、彼のような人が国内外のどこかから出てきてもおかしくなかったとも思う。
…とは言っても、それでもこの国の流通史に大きな足跡を残した御仁であることは間違いない。

本書では、主人公の戦争体験から、
主人公は、「動いているもの、流れているものは、くさらない」が、
それ以外のものは「みんなくさりだす。買った瞬間から、くさりはじめている」
という強迫観念らしきものに囚われているという描かれ方をされている。

あるいは、日本の流通機構は、
このような強迫観念に急き立てられた人物によってだったからこそ
変革が可能だったのかもしれない、と思う。

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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February 05, 2006

書評:口のきき方/そんな言い方ないだろう

口のきき方

新潮新書
著者:梶原茂
出版社:新潮社
サイズ:新書/191p
発行年月:2003年09月
ISBN:4106100339
本体価格 680円 (税込 714 円)

◇ほうほう症候群(19頁)
本書は、「さあ、答えの方は?!」の「ほう」は必要なのか?
と問いかけ、自信のなさそうな、もたついた印象を与えるため、
就職面接などでは非常に不利であるとする。

私もそう思う。

ただし、消火器を売りつける悪質な訪問販売業者が言う
「消防署の方から来ました」の「ほう」はちょっと意味合いが違う(笑)
「ほう」がなければ、そのまま特定商取引法6条1項違反(7号該当)。
(まぁ、「ほう」がなくてもほとんどの場合6号該当で同項違反になるものと思料)
(さらにいえば、「ほう」があってもなくてもまず同法3条違反)

◇こだわり(25頁)
本書は、「こだわる」という言葉が主に使われるのは、
とらわれたり、拘泥したり、妨げたりと、ネガティブな場面であり、
ポジティブな場面で多用することに少々抵抗があるとする。

私もそう思う。

元々は、
ネガティブな言葉を「あえて」ポジティブっぽく用いる…
ということによる効果を狙って用いられたのだろうが、
その用法が一般的になり、
最近では、元々がネガティブな言葉だということを
知らないヒトも珍しくはないようだ。

ウチの家内などもその一人で、
ポジティブな意味でしか用いず、
しかも頻繁に使うのである。

で、以前、意を決して、
「あまりにも頻繁にポジティブな意味で使うが、
元々はネガティブな意味の言葉であり、
実は以前から気になって仕方がなかった」
と告げたことがあった。

しかし、
「『言葉は変遷するもので、
古い言葉にこだわる必要なんかない』
って言ってたのはあなたじゃない!?」
って逆ギレされたことがある。

確かにそう言ったし、
その場合の「こだわる」の用法は間違っていないけど、
まだ「変遷」といえるほどではないと私は思う。

◇若者言葉の味わい方(110頁~)
意外と若者言葉には寛容な態度を示している。

「おじさんは、君たち若者のことを頭から否定しているわけではないんだ。
君たちの言葉だってキチンと評価してるんだよ。
おじさんは、そこらのガンコなオヤジとは違うんだ。
キャパが結構広いんだよ。」

といらぬアピールをしているようで、ここはチョッとヤだな。

◇秘伝・口のきき方(134頁~)
ほとんどがどっかの別の本にも書いてあったことのような気もするが、
実践的で、明日からでも使えるものばかり(ナンだかトリビアみたい…(笑))。


そんな言い方ないだろう

新潮新書
著者:梶原茂
出版社:新潮社
サイズ:新書/190p
発行年月:2005年04月
ISBN:4106101165
本体価格 680円 (税込 714 円)

◇いいですよ(19頁)
基本的には問題ないハズだが、
シチュエーションによっては…
という例があるとの指摘。

確かに「カッチーン」とくる用例はある。

当日の夕方になってから
「今日は飲んで帰ることになった。」
という連絡をせざるを得なくなることも、
世のお父さんならたまにある話。

そんなとき、こちらの意識としては、
「通告」であって「伺い」ではない。

したがって、「わかった」などという反応を期待しているのだが、
「いいよ」という返答をされ、
「通告であって伺いを立ててるわけじゃないんだけど…」
と「カッチーン」とくることがあった。

オレだけか?

◇たかが問題(79頁)
「たかが選手」とおっしゃった「たかがオーナー」を一刀両断。

胸がすく(笑)

「『たかが選手』と言ったあの人を『老害』というヒトもいるけれど…、
あの人は『老』じゃない頃から
周りに『害』を及ぼしていたと思う…。」(だいたひかる風)

◇大丈夫(107頁)
私も気になる。特に過去形との合体。

「禁煙席で大丈夫だったでしょうか」

って、お前が大丈夫か?


などなど…

軽妙な文章で読みやすく、おもしろい。

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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書評:巨象も踊る

巨象も踊る

著者:ルイス・ガースナー /山岡洋一
出版社:日本経済新聞社
サイズ:単行本/462p
発行年月:2002年12月
ISBN:4532310237
本体価格 2,500円 (税込 2,625 円)


ハーバード大学ビジネス・スクールでMBA取得
→マッキンゼー
→アメリカン・エキスプレス
→RJRナビスコのCEO
という経歴の筆者が、崩壊の縁にあったIBMにCEOとして乗り込み、
奇跡の復活を果たす一部始終。

彼が乗り込んだ時点でのIBMの風土には
なにやら近しいものを感じる…(笑)

巻末には付録として
彼がCEO在任中に社員に送ったメールのいくつかが掲載されており、
そのほとんどは全社員に宛てたものである。

そういえばウチの会社で、社長が全社員にメールを送るなんてしたことないな…。
支社長が支社全員にメールするってのも聞いたことがない。
支社長室長みたいな立場の人が、十年くらい前に支社の全員に向けて
「ウチの支社も変わらなきゃ!」
というメールを送ったことがあるくらいやなぁ…きっと。

まぁ、メール送りゃぁいいってモンぢゃないけど、
キチンと価値観の共有の努力をしとらんと、
三十年前の価値観のままでいるヤツが
ゴロゴロおるような気がするぞ。

ウチの会社大丈夫か?


ちなみに、本書でもチラリとふれられているが、
彼のオフィスには、以下の標語が掲げられていたそうだ。

世の中には四種類の人がいる。
 動きを起こす人
 動きに巻き込まれた人
 動きを見守る人
 動きが起こったことすら知らない人

最後の人にはなりたくないものだ。

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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January 20, 2006

書評:国家の品格

講演記録に筆を入れることにより制作されたためか、サクサク読める。

アメリカに代表される「論理」のみの世界を批判し、日本が伝統的に持っていた「情緒」と「形」を重んじるべきであると主張するが、激しく賛同したい部分と激しく嫌悪感を抱かせる部分とが相半ばする。

また、主張そのものには賛同できるが、言い方が著しく品格に欠けるため、小首を傾げてしまう部分も多数存在。

筆者は、本書の冒頭において、「品格なき筆者による品格ある国家論、という極めて珍しい書となりました。」と記しているが、この部分が最も激しく賛同した部分だったりする(笑)

国家の品格
新潮新書

著者:藤原正彦
出版社:新潮社
サイズ:新書/191p
発行年月:2005年11月
ISBN:4106101416
本体価格 680円 (税込 714 円)

藤左衛門の独断評価:★★☆☆☆

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January 14, 2006

書評:東京タワー

ヨッシーさんの書評のページギムラさんの脳内白石通信に取り上げられていたので読んでみた。

年とると涙腺が緩くなってダメぢゃ。

東京タワー
オカンとボクと、時々、オトン

著者:リリー・フランキー
出版社:扶桑社
サイズ:単行本/449p
発行年月:2005年06月
ISBN:4594049664
本体価格 1,500円 (税込 1,575 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★★★(←ホントは5つで満点だけど…)

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January 09, 2006

書評:全国アホ・バカ分布考

かなり前に読んだ本だが、ギムラさんの脳内白石通信謎の子守唄という記事に取り上げられ、妙に懐かしくなり書いてみることにしたりして…

…と言っても、あんまりぐちゃぐちゃ書く気になれないくらい、理屈抜きに面白い。

テレビ番組「探偵!ナイトスクープ」(朝日放送の番組サイトへのリンクWikipediaの「探偵!ナイトスクープ」の項へのリンク)に寄せられた「関西のアホと関東のバカの境目はどこや?」という、まぁしょーもない調査依頼を端緒として行われた調査をまとめた本。

きっかけはしょーもないが、全国の「アホ・バカ」に類する言葉が取り上げられ、その分布や語源などについて考察が加えられており、内容は実に面白い。

特に沖縄の「フリムン」の語源が、辞書などに記述がある「(気が)ふれ(た)もの」ではなく「惚(ほ)れもの」であるということを、琉球列島におけるフリムン系の言葉の分布と音韻規則から実証していく過程は、私にとっては感動すら覚える仕事だった。

全国アホ・バカ分布考
はるかなる言葉の旅路

新潮文庫

著者:松本修
出版社:新潮社
サイズ:文庫/582p
発行年月:1996年12月
ISBN:4101441219
本体価格 781円 (税込 820 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★★

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December 30, 2005

書評:人間が幸福になる経済とは何か

結構前に読んだ本だが、今になってなんとなく書評を書きたくなったので、書いてみる。

著者は、経済学者でありながら、大学にのみいたわけではなく、クリントン政権の大統領経済諮問委員会委員長として米国の経済政策の運営に深くコミットした経歴を持ち、その後ノーベル経済学賞を受賞している。

経済の分野の本を読むのは久しぶりだったのと、訳者の文章が私の肌に合わなかったからなのか、読むペースが遅々としてしまったのだが、内容としては大きな共感が持てる。

私個人は、経済学者という人種は、「放っとけばナンとかなるでしょ。放っとくのがイチバンさ。」といったおめでたいほどに楽観主義的なヒトばかりが(米国北西部を中心に)おるのぉ…という偏見を持っているが、著者はそういったヒト達とは一線を画する。

レーガンやブッシュ親子の経済政策をメッタ斬りなわけですな。経済政策ってダレのためのモノなのかってなことを考えさせられます。

少なくともこの本のおかげで、経済学者に対する私の偏見(経済学への造詣の浅さによりもたらされるものだが…)を和らげられたことだけは確か。ただねぇ、開銀エコノミストから大学教授に転じて、現在は政治家になって政権の中枢にいらっしゃる方みたいに、著者とはまったく違う経済観をお持ちな経済学者は多いわけで、個人的には、「ど~かなぁ…。これで人々が幸福になるのかなぁ…」と懐疑的なのですが…。

人間が幸福になる経済とは何か
世界が90年代の失敗から学んだこと

著者:ジョーゼフ・E.スティグリッツ /鈴木主税

出版社:徳間書店
サイズ:単行本/411p
発行年月:2003年11月
ISBN:4198617619
本体価格 1,800円 (税込 1,890 円) 送料別

藤左衛門の独断評価:★★★★★

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December 28, 2005

書評:部下力~上司を動かす技術

本書は、人の上に立つ人=有能な人という幻想を捨て、自らが部下力をつけなければならないと主張する。

そして、その部下力を決定するのは、貢献力批判力という2つの要素であり…

貢献力が高く、批判力が低い「従属者」
貢献力が低く、批判力が高い「破壊者」
いずれもそこそこの「実践者」
いずれも低い「逃避者」
いずれも高い「協働者」

…に分類した上で、貢献力と批判力を正しく徹底的に使い分けする「協働者」から、さらに高いレベルを目指そうという心意気を持った最高の協力者たる「共創者」になろうと主張し、プロの部下としての心得などを示している。

全体として読みやすく、あっという間に読めてしまった。

……

……

ところで、このブログも久しぶりの更新である。
前回の書き込みからもう4か月以上経っている…。

…で、その4か月間

「相変わらず忙しいんでしょぉ?」

…などと、優しく声を掛けていただくこともあったが、実はそうでもなかった。

意外とヒマ。

ここ数年のうちでは、かなり帰宅時刻が早い。

っつーか、仕事に対するモティベーションを高く保つことができない自分がいたんですね。

社会人として働き始めて20年。
ここ数か月が20年間で最低のモティベーションだったかも…。

毎日出社もしており、社会的に引きこもってたわけではありませんが、
必要以上に人に会いたくはなく、
精神的に引きこもり一歩手前という感じかなぁ…

んなワケで、ここもサッパリ更新する気になれないまま放置し続けたワケですわ。

職場でもこの本で言うところの破壊者、あるいは逃避者チックな趣でしたな…。

ただ、この本を読み、その中の…上司への諦めを自分の諦めにしないなどといった記述に触れ…

あー、そーやねぇ。
「上司が絶望的な存在でも、モチベーションの選択権は、あなた自身に委ねられています。」なぁんてホントそーやねぇ…。

なぁんて、あったり前のことなんですけど、
そんなあったり前のことを言われて、
あー、そーやねぇ…
なぁんて本気で思っちまうワタシって、
可愛らしいくらい愚かか…?(笑)

この本を読むまでそんなことすら思いが及ばなかったワタシって
本気で愚かか…?(笑)

ま、最近少し心持ちがラクにはなったのは
間違いなくこと本のおかげですな。


ただね、いくら「部下力」が大切とは言ってもね、「上司力」も大切よね。

木村剛氏のブログで引用されていた
「教師バカ一代」というブログの「愚かな指導者は最強の敵より怖い」
という記事を最近目にしたが、「うんうん」と深く頷きながら読んだな。


部下力-上司を動かす技術
祥伝社新書

著者:吉田典生

出版社:祥伝社
サイズ:新書/244p
発行年月:2005年07月
ISBN:4396110154
本体価格 740円 (税込 777 円)

藤左衛門の独断評価:★★★★☆

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June 13, 2005

書評:ニート―フリーターでもなく失業者でもなく

ニート―フリーターでもなく失業者でもなく

著者:玄田 有史 (著)
著者:曲沼 美恵 (著)
ISBN:4344006380
サイズ:20cm
出版社:幻冬舎

正直いって、
ニートという人たちに対しては、
あまり同情的な感情を抱いていなかったのだが、
本書を読み、若干、見方が変わった。

多くの若者が失業した原因は、
職業意識の低下でも甘えでもなく、
(一部ではいわゆるリストラがあったものの)
中高年の働く機会が維持されたことにより、
若者の採用凍結という人員調整手段が採られたことによるものである
と著者は主張する。

従って、大学を出れば、ニートにならないというものではないし、
現にニートの2割以上は大卒だというデータも示し、
「ダレもがニートになるかもしれない」と言う。

「なるかもしれない」し、
世が世なら自分も「なったかもしれない」とも言えるだろう。

確かに、オッサンのクビをなかなか切れないから
若い衆の採用を控えるというのはあるだろう。

オッサンの身である私としてみると、

「オッサン、あんたが会社に居座ってるセイで我々若いモンが就職できんのや。オッサン、あんたが今の時代に就職活動しとったら、あんたがニートやで。」

と言われてるようだし、現にそうなんやろな…と思う。

……

……

んで、そうしたことを背景にニートといわれる若者は増え続け、
既に、若年就職問題の少数派ではなくなっているのだが、
彼らの状況に改善が見られない場合、
失業者であるり続けるのみならず
彼らは慢性的な生活保護の対象になるため、
長期的には多大な社会負担になっていく。

だからなんとかせにゃなというワケであるが、
その点については私の心に響くことはあんまりなかったなぁ…。

でもまぁ、心に残ったフレーズをいくつか…

今の社会では、夢を持つことが大切、目標を持つことが大切と、あまりに言いすぎる。やりたいことがあって、それが仕事にできれば、幸せだろう。だが、やりたいことがないからといって、それは不幸なことではない。仕事はそれがやりたいことであってもなくても、できるのだ。そこそこ、意外な面白みだってある。(139頁~)

正社員にせよ、フリーターにせよ、いずれにしても働くことのささやかなよろこびとは、回転寿司のようなものだ。目の前に流れるネタは、必ずしも自分が一番食べたいものではないかもしれない。それでも、ときどき「おっ!」という皿は回ってくる。ありつくには、まず席に座ってなければいけない。自分の前に回ってきたら、自分で手を伸ばさないといけない。そして一度手に取った皿は、理由もなく返してはいけないのも回転寿司のルールだ。(241頁~)

家庭の問題としては、ニートが増えたのは豊かさのも結果だ、親の所得も十分にあり、子供は無理してまで働かなくてもすむようになったのだという考えもある。しかし私はそれもちょっと違うと思う。ニートが増えた90年代末から2000年代はじめの頃、親の所得はむしろ削減され見通しも暗くなってきた。豊かさとは反対の方向に大きく舵を切ったこの時期に「親が豊かになったのでニートが増えた」というのは、どう考えても説得力がない。(236頁)

藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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May 29, 2005

書評:会社を変える戦略―超MBA流改革トレーニング

同じ著者による30歳からの成長戦略で紹介されていたので読んでみた。

米国を舞台にした小説形式により
「チェンジ・マネジメント」を論じている。

投資理論やファイナンス理論の解説っぽいものもあるのだが、
その辺りは正直いって良く理解できなかった。

こーゆーのは、数式で解説してもらった方が
ワタシ的にはわかりやすいような気がする。
ヘタするとこの本の解説の方がスッと入ってくるような気がしないでもない。

それと、小説仕立てなのも良かったのか微妙やなぁ…。

「ここはこういう小説仕立ての方が書きやすいんやろな」
と思う場面などもあるのだが、
小説としておもしろさがあるかというと
チョっと違うような気がする。

同じ小説仕立てのビジネス書つながりでいうと
「ザ・ゴール」のようなハナシのおもしろさには
欠けると言わざるを得ないかなぁ。

ただ、アメリカンキャピタリズムに対するアンチテーゼとしてのメッセージは、
大いに共感できる。

会社を変える戦略―超MBA流改革トレーニング
講談社現代新書

著者: 山本真司

出版社:講談社
ISBN:4061496425
サイズ:新書 / 298p
発行年月: 2003年 01月
本体価格:760円 (税込:798円)


藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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May 28, 2005

書評:いまやろうと思ってたのに…

私、かなりのグズである。

「いつかやらなきゃな」「いつかやらなきゃな」

「そのうちやろう」「そのうちやろう」

と思いながら、
気付けばデッドラインギリギリ
ということが
しばしばある。

で、本書は、
なぜグズグズするかを解明するとともに、
グズを克服する方法を提示する。

しかし、正直言って、
グズ克服マニュアルに記載されていることで
役に立ったことは、私にはなかった。

ただ、なぜグズグズするかについての記載は
結構自分でも納得できた。

グズのメカニズムを自覚できるだけで、
気分的にラクだし、
「グズグズしないでおこう」と思えてくる。

いまやろうと思ってたのに…
かならず直るーそのグズな習慣

知恵の森文庫

著者: リタ・エメット /中井京子

出版社:光文社
ISBN:4334782809
サイズ:文庫 / 262p
発行年月: 2004年 04月
本体価格:571円 (税込:600円)


藤左衛門の独断評価:★★★☆☆

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May 08, 2005

オトナ語

社会に出ると、
学校ではゼッタイ教えてくれない
辞書にも載っていない「オトナ語」が氾濫していることに気付く…

というコトもしばらく忘れていたくらいに
自分も「オトナ語」の使い手になっていたのだが、
「オトナ語の謎。」監修:糸井重里 編:ほぼ日刊イトイ新聞
大変楽しく読んだ。

理屈ぬきにこんなに楽しく本を読んだのは久しぶりかも…
(ここのところ仕事関連の本しか読んでなかったからかもしれんケド…)

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January 19, 2005

頭がいい人、悪い人

最近ワリとヒマである。

そんなワケで、仕事帰りに本屋に寄ってみる。

最近売れてるらしい『頭がいい人、悪い人の話し方』を手に取ってみる…。

プロローグ曰く…
ある人間の能力を判定するとき、学生時代なら試験がある。(略)どんなに愚かに見えても、試験の点さえ良ければ賢いと見なされる。
だが、一度、社会に出ると、ほとんど試験とは縁のない生活になる。そうなれば、(略)毎日の仕事上での会話の内容が賢いかどうかの判断基準になる。(略)話をして愚かに見える人は、文字通り、愚かな人間として扱われる。そのような人は、よほどのことがない限り、挽回の手だてがない。

……

……

なるほどねぇ…。

よく考えるとそうよねぇ…。

自分も周りに対してそうやって評価を下してきてたんだよね…。

チョっと思い返してみても過去に仕えた
「(本書曰く)バカ上司」数名が脳裏を駆けめぐる…。

あーゆー連中がこんな本でも読めば
世の中も少しは良くなるだろうに…

でも、こーゆーのを読んだ方がいいヤツに限って
ゼッタイ読まないんだよな…(笑)

…などと思いながら、
早速購入し、帰りの電車で読み始める。

基本的に「バカな話し方がわかれば、知的な話し方は身につく」
という本であるからして、
バカな話し方がタイプ別に列挙されていて、
それぞれ容赦がない。

で、タイプ別に「周囲の人の対策」が解説されている。

うーん、親切。
これからは、アホな人間にはこうやって対処していこう!

などと考える。

「周囲の人の対策」の次には、
「自覚するためのワンポイント」…

……

……

こっちの方がタメになるな…きっと(爆死)

□□

数年前、職場の同僚の結婚披露宴の発起人をやったことがある。

(北海道民以外の読者(←いねぇよ、きっと(笑))の方にはなじみがないと思われますが、パーティの幹事くらいと御理解いただければ…。北海道の結婚披露宴は発起人が主催する会費制の形式を採るのがオーソドックスです)

発起人代表は、
先ほどの本でいう「バカ上司」の典型のようなヒトで、
周りからは密かに「ポン」という称号を授けられていた。

仕事上でも彼に仕えたことがあって、
彼の言うとおりにコトを進めると酷い結果をもたらす
ということを経験的に知っていた私は、
その発起人代表を徹底的に無視してコトを進めていったし、
他の発起人も基本的にそのようなスタンスであった。

「フツーそんなコトしないでしょう…。」
「常識的にはこうぢゃない…?」

などと、一回り半くらい違う発起人代表をつかまえて
ことごとく彼の意見を否定したが、
世間の常識は、彼ではなく我々の側にあったと
現在でも固く信じている…

たった一つの例外を除いて…

彼が言ったことの方が正しかったコトが
たった一つあったのである…(嗚呼)

幸い、途中で軌道修正をすることが出来たため、
大事には至らなかったコトに加え、
2つの重要な教訓を得ることが出来た。

教訓その1:いつも間違ったことを言っているヒトが、常に間違っているとは限らない。

まぁ、そりゃそーだな。

教訓その2:いつも間違ったことを言っていると、いくら正しいコトを言っても、ダレからも信じてもらえない。

恐ろしいコトです。

それもこれも、話をしていて愚かに見えたことも大きな要因であろう。
しかも、本書曰く、よほどのことがない限り、挽回の手だてがないというし…。

この本、チャンと読んどこ…(笑)

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